玄関か室内かドアノブが開かない場所別注意点


ドアノブが開かなくなるトラブルは、それが起こった場所によって、対処の緊急性や注意すべき点が異なります。玄関ドアと室内ドア(トイレ、浴室、部屋など)では、それぞれ特有の状況が考えられます。まず、「玄関ドア」のドアノブが開かない場合です。これは、家の中に入れなくなる「締め出し」の状態、あるいは家の中から出られなくなる「閉じ込め」の状態を意味し、どちらも非常に緊急性が高い状況と言えます。特に、寒い冬や暑い夏に屋外で締め出された場合や、小さなお子さんやペットが家の中にいる場合などは、一刻も早い解決が必要です。玄関ドアには、防犯性の高い複雑な鍵(ディンプルキーなど)や、頑丈な錠前(箱錠など)が使われていることが多いため、自分で無理にこじ開けようとするのは避けるべきです。ドアや鍵を完全に破壊してしまう可能性が高く、修理費用が高額になる恐れがあります。速やかに信頼できる鍵屋さんに連絡し、状況を正確に伝えて対応を依頼するのが最善策です。次に、「室内ドア」のドアノブが開かない場合です。部屋のドアであれば、他の部屋から迂回できる可能性もありますが、問題はトイレや浴室です。これらの場所でドアが開かなくなると、中にいる人が閉じ込められてしまい、パニックになったり、体調を崩したりする危険性があります。特にトイレや浴室は湿気が多いため、ドアノブの金属部品が錆びたり、劣化したりしやすく、トラブルが起こりやすい場所とも言えます。多くのトイレや浴室のドアノブには、外側からコインやマイナスドライバーなどで開けられる「非常解錠装置」が付いています。もし家族などが閉じ込められてしまった場合は、まずこの装置を探し、落ち着いて操作してみましょう。もし非常解錠装置がない、あるいは操作しても開かない場合は、無理せず業者に連絡しましょう。室内ドアの場合でも、特に閉じ込められている状況では、焦らず、中にいる人に声をかけ続けて安心させながら、外部からの助けを求めることが大切です。日頃から、各部屋のドアノブの状態や、非常解錠装置の有無、使い方を確認しておくことが、万が一の際の備えとなります。