車のスペアキーを失くしたり、追加で必要になったりした場合、作成を依頼する先として主に正規ディーラーと街の鍵屋さんが考えられます。それぞれにメリット・デメリットがあり、料金も異なります。どちらを選ぶべきか、比較検討してみましょう。まず、正規ディーラーの最大のメリットは、純正部品を使用することによる品質の高さと、車両との完全な適合性、そしてメーカー保証が付くことによる安心感です。特にイモビライザー搭載のスマートキーなど、複雑な電子キーの場合は、車両コンピューターへの登録作業が必要となり、ディーラーの持つ専用設備と技術が不可欠となるケースが多くあります。デメリットとしては、料金が高額になりがちな点と、キーの種類や在庫状況によっては作成に数日から数週間かかる場合がある点が挙げられます。一方、街の鍵屋さんのメリットは、ディーラーに比べて料金が安価な場合が多いことです。特に、イモビライザーが搭載されていないメカニカルキーや一部のリモコンキーであれば、比較的リーズナブルな価格で、かつスピーディーに作成してもらえる可能性があります。出張サービスに対応している業者も多く、車を移動させる手間が省ける場合もあります。デメリットとしては、業者によって技術力や信頼性にばらつきがある点が挙げられます。イモビライザー搭載キーの複製に対応できる鍵屋もありますが、全ての車種や年式に対応できるわけではありません。また、使用されるキーが純正品ではなく社外品の場合があり、品質や耐久性、車両との相性に不安が残る可能性も否定できません。作成したキーに対する保証がない、あるいは限定的である場合も多いでしょう。結論として、キーの種類によって選択肢は変わってきます。シンプルなメカニカルキーであれば、料金とスピードを重視して鍵屋さんを選ぶのも良いでしょう。しかし、リモコンキー、特にイモビライザー搭載のスマートキーの場合は、料金は高くなりますが、確実性と安心感を優先してディーラーに依頼するのが賢明な選択と言えるでしょう。