先日、一人暮らしの息子に渡すため、初めて自宅の鍵のコピーを作りに行くことになりました。家の鍵は、もう15年ほど使っているギザギザの、ごく普通のタイプ。近所のホームセンターに合鍵コーナーがあったのを思い出し、軽い気持ちで足を運びました。「すぐにできるだろう」と高を括っていたのですが、これが思わぬ落とし穴の始まりでした。ホームセンターのカウンターで鍵を見せると、店員さんは「あー、これはちょっと古いタイプですね。元の鍵が結構すり減ってるから、コピーしてもちゃんと使えるか保証できないですよ」と言うのです。確かに、長年使っているうちに鍵山が少し丸くなっているような気はしていましたが、まさかコピーに影響するとは考えてもいませんでした。店員さん曰く、元の鍵(元鍵)が摩耗していると、それを元にコピーした鍵(子鍵)はさらに精度が落ちてしまい、鍵穴に引っかかったり、最悪の場合、回らなかったりすることがあるとのこと。「それでも良ければ作りますけど…」と言われ、一瞬迷いました。でも、息子に渡す約束もしていたし、とりあえず作ってもらうことにしました。料金は千円ちょっと。作業時間は10分ほどで、あっという間に合鍵が出来上がりました。見た目は元鍵とそっくりです。しかし、家に帰って早速その合鍵を玄関の鍵穴に差し込んでみると…渋い!なんとか回りはしましたが、明らかに元鍵よりも引っかかりがあり、スムーズではありません。「うーん、やっぱりダメか…」とがっかりしました。結局、息子には事情を話して元鍵を渡し、私はしばらく不便な思いをすることに。この経験から学んだのは、鍵のコピーは元鍵の状態が非常に重要だということです。長年使って摩耗した鍵は、コピーの精度が落ちるリスクがある。そして、もし精度の低いコピーキーを無理に使い続けると、鍵穴(シリンダー)自体を傷めてしまう可能性もあるそうです。結局、私は後日、鍵屋さんに相談し、玄関のシリンダー錠ごと新しいもの(ディンプルキー)に交換しました。費用はかかりましたが、これで鍵の摩耗の心配もなくなり、防犯性も向上したので、結果的には良かったと思っています。初めての鍵コピーはほろ苦い経験となりましたが、鍵のコンディションの大切さを知る良い機会になりました。